ー精密板金とは?ー

精密板金加工とは、ステンレス、アルミ、鉄、銅などの金属板に対して抜き、曲げ、溶接、などを施して製品を形作っていく加工方法の事です。

―製品が出来るまでの各種工程―

①図面展開 受注した図面から2D・3Dデータと工程の設計を行います。設計されたデータを元に後工程の機械にデータが共有されます。
ここで作られたデータは社内の何処からでもタブレットやノートPCを使って確認する事が出来るため、スムーズに製品の情報を得ることができます。
②ブランク加工(板金を切断して製品を抜き出す工程)

・タレパン

正式名称は「タレットパンチプレス」と言います。複数の金型をセットしたタレットから製品に合った金型を選び素材を打ち抜きます。①で製作されたデータに基づき金型の選定や素材の移動を行う為、安定した加工精度を出すことができます。

 

・レーザー

レーザーの照射によって素材を切断する機械です。タレパンと違い素材に直接触れること無く非接触で加工することが出来る為、切断面のバリ(切断後に残る残留物)やダレ(バリが発生する面の反対側が沈みこむ事)が少なく、良好な切断面が得られる特徴が有ります。

③バリ取り ②のブランク加工後に製品に残ったバリ(残留物)を取り除く工程です。バリが残っていると怪我をする危険性もありますし、製品の精度にも影響しますので大切な作業です。大きな製品などは「バリ取り機」という機械でバリを取り除きます。バリ取り機で取り除けない様な細かい製品は手作業にてバリを取り除きます。
④ベンダー加工(曲げ加工) ベンダー加工とは、「プレスブレーキ」という機械に専用の金型をセットして、圧力をかけることで素材を曲げる加工法です。素材にかける圧力の調整や、金型の形状によって、思い通りの角度に曲げることが可能です。
⑤溶接 2つ以上の金属を接合する加工法です。②のブランク加工や③のベンダー加工などでは構造的に加工が難しい製品の製作に用いられます。また、板金と板金の間の隙間を溶接によって埋めることで、製品の強度をより高めることもできます。
⑥検査 これまでの工程を経て完成した製品の仕上りや数量などの最終確認を行います。無事検査を終えると、その後の表面処理(塗装・メッキ)や出荷準備に進みます。検査は最終確認だけではなく各工程でも行う為、全体としての製品の不良はかなり抑えられます。